高く上がる、速く回る
数あるスポーツ種目の中でもテレビ放映の機会が多いフィギュアスケート。
あなたも一度は目にしたことがあるフィギュアスケートのジャンプの基本条件はたったふたつ。
高く上がることと、速く回ることを、巧みに組み合わせて、
0.5秒ほどの滞空時間と、35cmほどの跳躍高さの中で3回転する。
成功の基本条件は、「0.5、35、3」の数字が握っているのです。
①後ろ向きに滑って
②構えを作って
③跳び上がって
④空中軸を作って
⑤降りる
このうちの③→④→⑤で「0.5、35、3」が満たされること。
どんなに優れた最新レーニングでも「0.5、35、3」を満たすことに向かっていなければなりません。
そのトレーニングは緻密に
トレーニングは、選手の記録を上げるためにあります。
ですから、トレーナーは選手の記録が上がる理由が明確なトレーニングしか許されないのです。
×体幹を鍛えれば記録が上がる
×筋パワーを付ければ記録が上がる
×追い込めば記録が上がる
×筋パワーを付ければ記録が上がる
×追い込めば記録が上がる
これらは全部間違いです
・体幹を鍛えてもフィギュアスケートの動作になった時に体幹を使う習慣がなければ役立ちません
・筋パワーをつけても、素早い動作にや役立ちません
・追い込んだとき、理想的な動きを損なう可能性があります
「筋肉の太さが筋出力の大きさ」だから、筋肉を太くすれば記録が上がると考えているとしたら、さらに深く間違えます。
- 体幹を使わなければできないフィギュアスケート動作をさせる
- フィギュアスケートで要求されている姿勢や動作速度を使ってパワーをつける
- フォームやムーブメントを崩さないように追い込む
こうして、高く上がることと、速く回ることを融合させたトレーニングを設計することが大切です。
脳と体は、繰り返した動きを覚えます。だから、トレーニング動作はフィギュアスケートに直結したものをしなければならないのですね。